東京新聞 08.11.14
糖尿病の治療と予防
今日は、国連世界糖尿病デー。日本でも患者は増え、糖尿病とその予備軍をあわせると薬1,870万人。成人の5・6人に1人の割合でいるとの推計もある。治療と予防の要は食事。注意点をまとめてみた。
食事は適量を3食で
糖尿病の食事療法の基本は1日の食事で必要なエネルギー量を知ること。「予備軍の人にも参考になる」と、東京医科大八王寺医療センターの福元敦子栄養科主査は話す。
身長(メートル)の二乗に22をかけて標準体重を出し、これに作業強度をかける。作業強度は、サラリーマンや主婦ら軽労働の人は30、動きの少ない高齢者らは25、工場現場作業員など重労働舎は40となる。
糖尿病患者はこのエネルギー量が上限。これを三食でできるだけ均等にとる。なおかつ栄養のバランスもよくするのが肝心だ。「炭水化物、脂質、タンパク質を60、25、15の割合でとるのが黄金比」と言う。
食材ごとにエネルギー量が細かく記載された「食品交換表」(日本糖尿病学会編)が市販されている。栄養素ごとに6グループに分け示されている。表示の食品は1単位(80kcal)当たりの分量。これを元にエネルギー量が計算できる。患者だけでなく、予備軍や食事を気にしている人も参考になる。
メニューでの注意点は、高カロリーな油や脂を控える。食べ方にも一工夫すると減らせる。
「鶏肉は皮を取り除くとカロリーを大幅に減らせる。皮を食べたいならカリカリに焼いて脂を落とす。豚肉はロースよりヒレがカロリーが少ない。野菜いためは、レンジでかさを減らしてから調理すると脂を減らせる。本来、減らした方がいいマヨネーズも、運動する前ならば食べてもいい。部位の選択や調理法、食べる時間帯で工夫できる」
塩や砂糖も減らした方がいい。だが、濃い味の料理が欲しくなる時もある。
「おかずにめりはりをつけ、一品だけ濃い味に、ほかを薄味にしてはどうでしょう」。おひたし、煮物など野菜を使ったメニューは「一日に五種類食べてほしい」と福元さんは提案する。
食事時間もポイントがある。就寝薬4時間前からは、食べないか、食べるなら消化のいいものに。現実には夜型が多い現代人に、こんなアドバイス。
「帰宅して遅い時間に夕食を食べるより、さっと食べてから帰宅する。健康のためにと電車を一駅前で降りて歩くより、早く帰宅して食べてから運動をする」
朝食についても「職場で食べるよりも、自宅で食べてから、運動をかねて出勤する方がいい」と話す。
食べ方は、満腹感を得られるよう、よくかんで食べる。緑黄色野菜、海藻やキノコ類はカロリーが低いので、食事の最初に食べておなかを満たすのも手だ。
年末は酒席が増える。アルコールは1日2単位までが目安。ビールなら400ml、ワイン200ml、ウイスキー60ml。つまみも野菜中心で。「予備軍の人は、1週間のうち半分でも、できることからやる。楽しくおいしくなければ続かない」

